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21世紀は「環境の世紀」と言われており、「健康で豊かな生活」、「持続可能な社会」を次の世代に引き継ぐことが私たちの使命です。
印刷インキ工業連合会は、1993年(平成5年)「環境・安全・健康に関する基本方針」を制定し、健康の確保と地球環境の保護に調和した技術及び製品の提供を推進しています。
主な印刷用インキは平版インキ、新聞インキ、グラビアインキ、フレキソインキ(樹脂凸版インキ)、スクリーンインキで、それぞれ環境に対応したインキがあります。 |
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| 現在の平版インキの殆どは、芳香族成分を含まない高沸点石油系溶剤を使用したインキです。高沸点石油系溶剤は合成樹脂を溶解し、印刷適性を得るために重要な役割を果たしています。 |
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| 当連合会の行った「環境対応型印刷インキに関するアンケート(2008年調べ)」結果から、環境対応型平版インキの生産比率は、UVインキ 4.3%、大豆油インキ 74.2%、ノンVOCインキ 0.9%で79.4%を占めています。 |
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環境対応型平版インキの生産量と生産比率(単位:t、%)
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2003年度 |
2005年度 |
2007年度 |
| 生産量 |
比率 |
生産量 |
比率 |
生産量 |
比率 |
UVインキ(総量)
(内 リサイクル対応型UVインキ) |
4,584 (533) |
2.9 |
5,944 (922) |
3.5 |
7,720 (848) |
4.3 |
| 大豆油インキ(ソイシール対応) |
107,247 |
67.4 |
123,511 |
72.5 |
131,822 |
74.2 |
| ノンVOCインキ(UVインキを除く) |
1,032 |
0.6 |
893 |
0.5 |
1,542 |
0.9 |
| 通常インキ(輪転・枚葉)* |
46,331 |
29.1 |
39,997 |
23.5 |
36,656 |
20.6 |
| 合計 |
159,194 |
100.0 |
170,345 |
100.0 |
177,740 |
100.0 |
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*:通常インキの生産量は化学統計を基に推計した輪転用・枚葉用インキの生産量から大豆油インキおよびノンVOCインキを引いて求めた。
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[植物油インキ(Vegetable Oil Ink)] 石油資源の枯渇による代替バイオ燃料の需要拡大と食糧確保の調和がクローズアップされてきています。このような状況下で、食料である大豆を原料とする大豆油に限定して、環境対応型インキの原料とすることは望ましいことではありません。非食用も含めた各種植物油に拡大すること、そして廃食用油等をリサイクルした再生油を使用することも循環型社会形成において重要なことです。高沸点石油系溶剤をできるだけ減らして、大豆油、亜麻仁油、桐油、パーム油、ヤシ油、米ぬか油などの各種植物油に置換えたインキが植物油インキであり、従来の大豆油インキを包含しています。印刷インキ工業連合会は2008年12月1日にその定義・基準を制定いたしました。
植物油インキの基準に準拠したインキと、そのインキを使用した印刷物には植物油インキマークの表示を認めています。
できるだけ早期に植物油インキマークが広く普及するようにしたいと考えています。 |
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[大豆油インキ]
構成成分として大豆油を使用したインキです。アメリカ大豆協会(ASA)が大豆油の使用を奨励し、基準に合ったインキや印刷物にソイシールの表示を認めています。
ASAは2008年9月以降、既に所期の目的は充分に達成したとしてソイシール商標権の更新を行わない決定を下しており、米国のインキ評価機関も閉鎖しています。しかしながらASA東京事務所では日本におけるソイシールの使用を継続することに方針変更が行われました。 |
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[ノンVOCインキ]
「ノンVOCインキ」とは、構成成分中の高沸点石油系溶剤を植物油等に置き換えて1%未満に抑えたインキです。植物油には、大豆油、亜麻仁油、桐油、ヤシ油、米ぬか油等があります。
植物油インキよりもさらに進んだ環境にやさしいインキで、主に枚葉平版インキで実用化されています。 |
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[UVインキ]
UVインキは、紫外線(UV)の照射でインキが硬化・乾燥して、強固な皮膜を作ります。このインキは、VOC成分が極めて少なく大気環境保全に優れた環境対応型インキです。
UVインキは脱墨しにくいため古紙再生処理に適さないと言われてきましたが、通常の平版インキと同じように脱墨しやすいリサイクル対応型UVインキが提供されるようになりました。 |
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当連合会の行った「環境対応型印刷インキに関するアンケート」結果から、特殊グラビアインキ全体に見る環境対応型インキの生産比率は、ノントルエン型48.9%、水性インキ5.4%で、全特殊グラビアインキの54.3%を占めています。 |
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特殊グラビアインキ全体の環境対応型インキの生産量と生産比率(単位:t、%)
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2003年度 |
2005年度 |
2007年度 |
| 生産量 |
比率 |
生産量 |
比率 |
生産量 |
比率 |
| ノントルエン型 |
44,130 |
38.6 |
59,667 |
51.2 |
57,886 |
48.9 |
| 水性インキ |
8,035 |
7.0 |
9,141 |
7.8 |
6,421 |
5.4 |
| 含トルエン型 |
62,157 |
54.4 |
47,684 |
40.9 |
54,088 |
45.7 |
| 合計* |
114,352 |
100.0 |
116,492 |
99.9 |
118,395 |
100.0 |
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*:特殊グラビアインキ生産量=グラビアインキ生産量(化学工業統計)−出版グラビアインキ生産量(推計値)で求めた。
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[ノントルエンインキ]
ラーメンやスナック、レトルト食品などの袋はプラスチックフィルムにグラビア印刷されています。いろいろな種類のプラスチックフィルムが用途に応じて使い分けされています。このため、特殊グラビアインキは、多種多様の樹脂や溶剤が使用されてきました。溶剤の中でもトルエンはインキの性能や印刷適性が良いことから使用されています。
一方、トルエンの作業環境の管理濃度が20ppmまで引き下げられ、その排出を極力抑えるため、インキのノントルエン化が進むことが予想されます。
ノントルエンインキとは、印刷インキ工業連合会では、トルエン含有量0.3%未満のインキと定義しています。(2008年12月より) |
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[水性インキ]
水性インキは、有機溶剤の替わりに水を主に使用したインキで、主用途は、建材、紙、フィルム等です。
2007年度の水性インキの生産量は6,400トン強で、特殊グラビアインキ全体の5.4%強に留まっています。
現在、水性インキの使用にはインキや機材の技術的課題が残されていますが、関連業界の協力を得て、さらなる研究開発を進めています。 |
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フレキソインキは段ボール用途が多く、主に水性インキやグリコールインキが使用されています。カートンやフィルム用途では水性インキ、UVインキが使用されています。環境対応型インキの生産比率は94.6%です。
(統計数字は「2007年度環境対応型印刷インキに関するアンケート」結果より) |
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VOC は、 Volatile Organic Compounds の略で、いろいろな定義があります。
・大気汚染防止法におけるVOC
大気中に排出された、または飛散した時に気体である有機化合物(浮遊粒子状物質及びオキシダントの成分の原因とならない物質として政令で定める物質を除く。)
大気汚染防止法第32条(条例との関係)の中で「条例で必要な規制を妨げるものではない。」とあり、地方条例の確認も必要です。
・WHOの化学物質分類におけるVOC
WHO(世界保健機関)の化学物質の分類において「高揮発性有機化合物」および「揮発性有機化合物」に分類される揮発性有機化合物。(分類においては、下表を参照)
印刷インキのエコマーク基準ではWHOのVOC分類を採用しており、下表のVVOCとVOCをVOCと定義しています。
世界保健機関(WHO)の化学物質の分類
分類名称 |
略記 |
沸点範囲 |
高揮発性有機化合物 Very Volatile Organic Compounds |
VVOC |
<0℃〜50-100℃ |
揮発性有機化合物 Volatile Organic Compounds |
VOC |
50-100℃〜240-260℃ |
準揮発性有機化合物 Semi Volatile Organic Compounds |
SVOC |
240-260℃〜380-400℃ |
粒子状物質 Particulate Organic Matter |
POM |
>380℃ |
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・Method24(米国EPA)で規定しているVOC
米国EPAはMethod24で定めた方法で測定される値を「オフセットインキのVOC値」としています。
・測定概要:強制排気オーブンで110±5℃、1時間での水分を除く加熱減分の重量比
・オフセットインキのノンVOCの定義:加熱減分1%未満
・本法で測定されるVOCの成分は石油系溶剤だけでなく110℃、1時間で蒸発する植物油由来の成分なども全てVOCとなる |
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